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プロの知識教えます!片付けブログおすすめの記事
2022.01.07
片付け豆知識
近年「実家がゴミ屋敷」というお悩み、多数お問い合わせいただいてます。
特に高齢になった親御さんが、全く片付けられずに実家が散らかり放題というケース。
これは認知症などの精神疾患や、身体的に不自由という体力的な問題が主な原因となっているようです。
ただし親が物を一切捨てたがらないというケースの方が、ご家族としては困りものではないでしょうか?
「捨てたがらない」は非常に問題であり、実家がゴミ屋敷であるということを引き金に、家族が崩壊しバラバラになる可能性すら秘めています。
何故なら片付けができないのは家族としてサポートできますが、捨てたがらないのは全くサポートできないからです。
・実家がゴミ屋敷化して困っている。
・親が物を何ひとつ捨ててくれない。
・片付けの必要性に対し、親が全く聞く耳を持たない。
このようなお悩みを抱えている場合、そんな親御さんの態度や考えが全く理解できないはずです。
「自分で片付けるからほっといて!」
「あなたには迷惑をかけてないでしょ!」
実家がゴミ屋敷化している現実に、いくら説得しても正面から向き合ってもらえない。
追えば追うほど逃げて行き、今ではすっかり溝が生じてしまった・・・そんな風になると家族としてもやるせないですよね?
・不衛生すぎて親が病気になるのではないか?
・足元が危ないし、親が転倒しないかとにかく心配。
・近隣との関係だってあるから、とにかく早くかたづけなきゃ。
ご家族がこういう心境であることはお察しします。
気持ちがどうこうというより、現実として片付けないと問題が解決しませんよね?
筆者は「医療×福祉×片付け」の重要性を掲げる、キャリア20年以上の現役片付け業者です。
また「上級心理カウンセラー」「うつ病アドバイザー」「発達障害住環境サポーター」「発達障害コミュニケーション初級指導者」を取得しており、精神疾患や発達障害でお悩みの方に暮らしのアドバイスも行っています。
高齢者支援サービスや地域包括支援センターの方々からもご相談を多数受けており、高齢者の捨てたがらない背景を正しく理解することが解決への第一歩であることをアドバイスしています。
ここでは筆者の知識・経験を交えて、高齢者が捨てたがらない価値観と時代背景を解説いたします。
あなたの親御さんだけでなく、一般的に高齢者は物を捨てたがりません。
どうして高齢者は物を捨てたがらないのでしょうか?
◎時代背景の違い
シニア世代やシルバー世代と言われる高齢者たちは、「物が無い時代を必死に生きてきた世代」です。
特に戦争を経験している方々は日々の食べ物ですら確保できず、幼少の頃から家族が飢えに苦しんでいる人々を目の当たりにして育ちました。
つまり物に飢えている方たちばかりなのです。
当時の日本は「贅沢は敵だ」と教育していた時代です。
戦争という背景を考えると、そういう精神的な強さは「生き抜くための根幹にある教育」として、誰もが持ち合わせていた考えなのでしょう。
現代とは時代背景が全く違います。
高度経済成長期を過ぎてから生まれた人たちには、この教育論はなかなか理解されません。
仮に「親が物を捨てたがらない気持ち」を理解できたとしましょう。
しかしながら「現代の一員として生活するには、その価値観を変えてもらわないと困る。」というのが一般的な主張ではないでしょうか?
◎自身の衰えと自尊心
また人間は高齢になるにつれ、色々なことができなくなって行きます。
もちろん老化のスピードは人それぞれですが、人間は皆平等に年をとり、いずれ誰か(何か)を頼って生きて行くことでしょう。
今まで誰にも頼らず強く生きてきたのに、ちょっとした事ができなくなったり、しっかり記憶に留めておけなくなったり・・・
「自分が誰かに迷惑をかけているのではないか?」
高齢者になるとこの考えが浮かぶようになり、そしてこの考えを受け入れられずにいます。
様々な逆境を乗り越えて来た人は、基本的に高い「自尊心」「自立心」を抱いています。
「子供に迷惑だけはかけたくない!」そんな気持ちを抱いた親御さんは、色々な「物」で自分自身を補おうとする傾向にあるのです。
例えば記憶に不安がある場合は、メモ紙や新聞紙等を全て保管したり、友人から頂いた何十年前の記念品等を全て保管してしまう。
既に何十年も生きて来られたわけですから、若い人たちの何倍もの記憶や思い出があるわけですよね。
自分の記憶では留めておけないので、物に照らし合わせて脳裏に留めておきたい。
その人生の記憶や経験、様々な思い出や生きる価値を、「物」に移入していると言った方が正しいかも知れませんね。
つまり「物=自分の人生」となり、全ての物が「生きて来た証」となるわけです。
自分の生きて来た証ですから、絶対に捨てたがらないのも無理はありません。
一方で現役世代の息子さん・娘さんにとっては、何でもかんでも保有したがる親御さんの主張を許容することはできません。
とりわけ体力的に厳しくなってきた親御さんが、あらゆる物体に埋もれて生活することに、怪我や病気などの強い心配を抱くからです。
たとえ気持ちを理解できたとしても、生活して行く以上、そこには限度があります。
足元が弱くなってきてるのに、床に物が仮置きされていたら、つまづく可能性があり危ないですよね?
高齢者にとって「転倒」は非常に危険なアクシデントですが、当の親御さんはその自覚がありません。
そればかりか「まだ使える」と言って、何もかもを残そうとします。
このような高齢者の片付けですが、事を進めるには息子さん・娘さんの忍耐力が必要です。
まず「自尊心を絶対に傷付けないこと」が大切なのですが、ご家族だと衝動的に厳しく意見を言いがちなもの。
プロとしての経験上、これが「ご家族だけで片付けようとすると失敗する大きな原因」となっています。
そして精神論ではなく具体的な策としては、「捨てずに保管できるスペースを作ること」が必要不可欠ですね。
もし部屋の間取りに余裕があるようでしたら、1つの空き部屋を「思い出部屋」として用意してみるのはいかがでしょうか?
高齢者は物を捨てたがりませんが、保管してある物を自ら探し出して使用することも、ほぼ無理でしょう。
要するに捨てなければ良いわけで、「ただ持っている」ということでご本人は安心なのです。
まず尊重というか、心を満たしてあげて下さい。
その上で保管し切れない物に関しては、優先順位を付けて処分して行く。
もしご納得いただけないのであれば、保管していると言って嘘を付くぐらいのことも視野に入れるべきです。
モラルが問われますが、私個人としては「この嘘は良い嘘である」と考えています。
また処分する物それぞれに「お別れを告げる機会を与える」ことも非常に重要なことです。
時間はかかりますが、納得して処分することで、無駄な言い合いは減って来るんですよ。
親御さんと散々話し合い、ぶつかり合い、それでいて全く進展がなくお困りの方はいませんか?
結局のところ、高齢者の価値観や生活スタイルは極めて柔軟性を欠いていますので、若い世代が柔軟性をもって向き合うしか方法がありません。
少しでも妥協できるところは、息子さん・娘さんが徹底して妥協することが大切です。
全く使わなかったとしても、「物の用途が変わったんだ」と、若い世代が妥協する考え方も必要です。
例えば、皿や箸などの食器は、食事で使う道具ですよね?
しかしながら、親御さんにとっては「家族での食事は楽しいな」「家族だんらんの記憶を守るお守りなんだ」と理解しましょう。
実際にそういう発想の転換ができるようになると、物を捨てる必要性も薄らいで来ますし、親御さんとも余計な衝突はなくなります。
相手が高齢者の場合、物を捨てずに保管するというのも、実は立派な解決方法です。
実家がゴミ屋敷に。高齢者の片付けサービス
【成功事例】実家の片付け
高齢者の部屋片付けで喜ばれるポイント
特殊清掃士が行うゴミ屋敷ハウスクリーニング
≪このコンテンツの筆者≫
筆者:平良 誠 (片付けられない.com 代表者)
【筆者が取得している資格】
納得してご依頼いただきたいので、無理な売り込みはいたしません。
まずは現場の状況を把握した上で、プロ目線で色々ご提案させていただきます。
お急ぎの方はフリーダイヤルよりお電話下さい。
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