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プロの知識教えます!片付けブログおすすめの記事
2023.03.23
片付け豆知識
◎こんなお悩みありませんか?
・実家の片付けで困っている。
・親の価値観や気持ちがよく分からない。
・在宅介護ができる部屋に作り上げたい。
・親の意向を尊重すると全く片付かない。
・高齢者が喜ぶ環境とは何だろう?
筆者は「医療×福祉×片付け」の重要性を掲げる、キャリア20年以上の現役片付け業者です。
また「上級心理カウンセラー」「うつ病アドバイザー」「発達障害住環境サポーター」「発達障害コミュニケーション初級指導者」を取得しており、精神疾患や発達障害でお悩みの方に暮らしのアドバイスも行っています。
高齢者支援サービスや地域包括支援センターの方々からもご相談を受けており、「ただスッキリすればそれで良しではない解決策」を日々考える環境に身を置いています。
ここでは筆者の知識・経験を交えて、高齢者の部屋作りで喜ばれるポイントを解説いたします。
高齢者の部屋作りを考える場合、「暮らしやすさ」を考慮して配置を考えると思います。
もちろん機能性や衛生面を考慮することは大切ですが、それ以外に「高齢者であるご本人が喜んでくれる」というのも大きなポイントです。
1.高齢者の部屋片付けは、プロでも非常に難しい。
→高齢者はとにかく捨てたがらない。
→思い出に浸ってしまうので、全然片付けが進まない。
2.世代によって部屋の役割は変化する。
→高齢者の行動範囲は限定されて行く。
→世代による住居の位置づけ。
3.高齢者の部屋作りで喜ばれるためには?
→人生や価値観を尊重し、魅了する部屋にする。
→人が集まりやすい部屋にする。
4.機能面や衛生面も考慮する。
→ホームヘルパーの作業がしやすい部屋にする。
→配線は必ず固定し、全て1階で完結させる。
5.医療と福祉で見解が違う
→一気に片付けてしまうと、体調が悪くなることがある。
→片付け業者に相談してみるのも良い方法。
この5つのポイントを理解すれば、「暮らしやすさ=機能性」「喜び=幸福感」を兼ねそろえた部屋作りができるでしょう。
高齢者の部屋片付けは、片付けのプロでも最難関レベルです。
高齢者はそもそも物を捨てたがりませんし、物を所有することで安心感を得ています。
実際に使わない物であっても、その人は「いつか使う」「まだ使える」という将来性を考慮して捨てないという意思。
現役世代から高齢者を見ると、その将来性は現実味ありませんよね?
「どうせ使わないから持っているだけ無駄」と強制的に捨てようとしていませんか?
特に家族での片付けでは「自分の価値観や意見を気軽に言ってしまいがち」なので、その些細な一言によって親御さんと向き合えなくなってしまいます。(親御さんの気持ちは結構傷つくものなんです。)
現役世代にとって「物=道具」ですが、高齢者にとっては「物=心のお守り」という位置付けに変化します。
少し大袈裟ですが、親御さんは「いつか使える日が来ると夢見ている」「活気あふれる日々がまた訪れるはずと夢見ている」とポジティブに考えましょう。
これを強く認識することで、サポートする側の余計な一言(失言)に取り急ぎブレーキがかかるもの。余計な衝突は回避できます。
高齢者の部屋片付けは、最初から「解決」を望んではいけません。
まずは尊重すること。うなずきながら、時間をかけてしっかり聞くことです。
高齢者の部屋片付けは、とにかく尊重が大切です。
ただし尊重し過ぎると、その部屋は全く片付きません。
家族で一緒に分別していると、昔懐かしい物がやたらと出てきますよね?
親御さんは昔を懐かしみ家族と共感したいのですが、サポートする側の家族からすれば「そんなのんびりしていられない」という感情が芽生えて来るもの。
片付けの理想と現実。サポートする側にも生活や事情はありますので、できるだけ効率良く作業するにはどうすべきでしょう?
もし筆者が具体的な方法を取るのであれば、まず「思い出BOX」という箱を用意します。
そして親御さんの思い出話が長くなりそうなら、とりあえずその思い出BOXに収納し、「片付けが終わったらまた一緒に見ようね!」と説明して次に進みます。
これは取り急ぎの停滞回避術ではありますが、本当に後で見ることになりますし、これこそが喜ばれる部屋作りのポイントになる材料なんです。(詳しくはこのページの後半で解説します。)
高齢者の活動範囲は、自然と制限されて行くもの。
その制限された環境の中で、些細な発見や変化に幸せを感じることができる凄い能力を身に着けます。
年齢を重ねるにつれ、環境や役割も自ずと変化しますよね?
「現役世代」「シニア世代」「シルバー世代」にとって、家という環境はどのような役割を持っているのでしょうか?
【現役世代】
20代~40代の方々はまだまだ元気で活動的です。
やる気になれば何でもできる。何処にだって行けます。
ファミリー層では子育てが生活の中心になり、家の役割としてはあくまで「住まい」ということになります。
家族でのイベント、家族でのお出かけ。
家は食事や睡眠をとる所であり、仕事や学校から帰ってくる場所でもあります。
つまり現役世代にとっての家は「衣食住の住」「帰るべき場所」になります。
【シニア世代】
50代~60代の方々はシニア世代と呼ばれ、日常生活の活動量は落ち着いてきます。
ファミリー層であっても子育ては一段落して、セカンドライフを意識し始める頃ですね。
今まで我慢していた趣味事に精を出すも、さすがに若い世代と同じようなアグレッシブさは発揮できません。
その代わりお孫さんが生まれたり、2世帯・3世帯で出かけたり。
自分たちが若い世代に引っ張られて、一緒に楽しむ場所を共存するようになります。
色々と出かける必要がなくなった分、自宅でお茶やガーデニングを楽しんだり、急にペットを飼いだしたりします。
また規則正しい生活を意識しますし、その生活に日常の慌ただしさは比較的少なくなるのではないでしょうか?
この年代ですと、家はセカンドライフを生きて行くための土台であり、人生を楽しむための場所へと役割が変わります。
つまりシニア世代にとっての家は「成熟した生活環境」「ある種の戦友的な空間」となります。
【シルバー世代】
70代以上の方々はシルバー世代と呼ばれ、一般的に活動的ではなくなります。
今までできたことが難しくなり、時代の流れにもついて行けない。記憶力や判断力も著しく低下します。
好奇心や活動量も衰えて行くので、自ずと閉鎖的な生活になってしまいます。
シルバー世代にとって「人生の伸びしろ」はもうありません。
つまりシルバー世代の人たちにとっての家は「生きてきた証」「人生そのもの」となります。
ここから本題ですが、目指すは「生きて来た証を確認できる部屋作り」です。
人間は年齢を重ねれば重ねるほど、過去を美化してしまう生き物です。
そこまで言わずとも、やはり過去は綺麗なままであって欲しいですよね?
実家の片付けを行っている際、昔の写真や趣味の物が必ず出てくると思います。
これらは捨てずに、アルバムにしまわずに、是非とも部屋の壁面に貼ってあげて下さい。
古いカセットテープやレコードが出てきたら、すぐに捨てずにBGMとして流してあげて下さい。
もちろん全部とは言いません。本当にお気に入りの数点だけで大丈夫です。
ご本人の人生を振り返られる、ちょっとした記念館のような部屋作りができたら最高ですね。
たったこれだけのことで喜んでもらえる、日常生活に楽しみを見出してもらえるはずです。
そこには尊重と思いやりがあり、きっと家族としての優しい気持ちも伝わるはずなんですよ。
シルバー世代の方々は色々なことができなくなる分、ちょっとした親切心をとても喜んでくれますよ。
先程「思い出BOX」に収納した物を選別して、ちょっとした記念館作りを目指しましょう。
「生き来た証を展示する記念館」そんな部屋が作れたら、これこそが家族としての最大のリスペクトです。
また「人が集まりやすい部屋作り」も、是非目指したいところです。
高齢者は足腰が弱って来てますので、自分で外出するよりも「誰かに来てもらう」方が楽だからです。
お孫さんに会いたいのであれば、お孫さんが来たがる部屋にする。
ご友人とお茶を楽しみたいのであれば、ご友人を招けるように用意する。
ある種の「集会場」のような部屋作りや、何かの「話題性」がある部屋にするというもの。
ここで言う「話題性」というのは、実はとても大切なポイントになります。
近隣のご友人は、ご本人同様に高齢者であることが多く、いわゆる同世代だったりしますよね?
そうすると「価値観」「趣味志向」が類似しているわけです。
昭和を感じさせる部屋、古き良きを感じさせる部屋。
趣味の部屋をしっかり作るのも良いでしょう。
共通の話題が生まれそうな部屋にすることで、自然と楽しい時間を共有することができるのです。
高齢者にとって「人が集まりやすい部屋」には、日々の楽しみだけでなく、もう1つ大きなメリットがあります。
常に誰かに気にかけてもらえることにより、孤独や孤立を防ぐというメリットです。
単純に寂しいだけでなく、認知症などにも繋がり、家族としても心配ですよね?
できたら近隣の人たちとコミュニケーション取りながら、助け合いながら仲良く暮らしていて欲しいはず。
また近年の社会問題として、高齢者の孤立死(孤独死)は増加傾向にあります。
私たちはそういうリスクをしっかりと受け止め、高齢者と向き合って行かねばなりません。
≪重要ポイント1≫
生きてきた証を確認できるよう、思い出の品を露出させる。
≪重要ポイント2≫
趣味や語らいの場所を作り、人が集まりやすいような部屋を意識する。
現代の日本では、ついに在宅介護の時代に入りました。
要介護と言っても人それぞれの段階がありますが、訪問介護員の介入が必要になるケースは多いでしょう。
中長期的にサポートしてもらうわけですから、「訪問介護員が作業しやすい部屋作り」も大切なポイントです。
これができると、介護を依頼する側としても、気持ち良くお願いできます。
特に「実家がゴミ屋敷状態」という場合は、訪問介護員的にどうしても作業ができないケースがあります。
訪問介護員の本来の目的はゴミ屋敷を片付けることではなく、常識の範囲で日々の家事を代行するために来ています。
もし実家がゴミ屋敷状態であるようなら、直ちに「信頼できる片付け業者選び」を始めましょう。
高齢者や福祉関連に精通する片付け業者であれば、諸々の事情も踏まえて作業してくれるはずです。
また高齢になると、ちょっとした転倒で骨折したりします。
ケーブル類は必ず固定し、足を引っ掛けないようにしてあげて下さい。
タンスなどの転倒防止や、荷物の落下が無いような配慮も必要です。
そして戸建ての場合、全ての居住スペースを1階で完結させましょう。
高齢者は足腰が弱くなっているので、2階が生活動線になるのは現実的ではありません。
冒頭で述べた通り、高齢者は物を所有することで、心の安心感を抱きます。
しかしながら心のお守りは「実際には見ない」ことが多く、要するに捨てなければ安心(探して出て来れば大丈夫)という物がほとんどです。
筆者の経験として「1階=生活空間」「2階=心のお守り保管庫」として配置すると、高齢者の部屋片付けとしては非常に効率化できます。
仮に、実家がゴミ屋敷状態だったとしましょう。
片付けよう!と何度も勧めているのに、言えば言うほど親御さんとは距離が広がる一方・・・これよくあるケースです。
そして「親御さんが入院してしまったので、この隙に実家を片付けてしまおう」というご相談もよく受けます。
退院するにあたり、医者は「衛生環境の改善」を必須とするでしょう。当然ですよね?
しかしながら経験豊富なソーシャルワーカーなどは、「実家の片付け」を安易に同意することはできないはずです。
高齢者は環境の急激な変化について行けません。
それどころか拒否反応を起こし、精神的ガクッと来てしまう可能性が高いです。
またご本人の同意を得られない作業は、人間を否定されているのと同じこと。
体調面が回復したので退院したにも関わらず、精神面が不安定になってしまっては本末転倒となります。
ソーシャルワーカーは「高齢者の暮らしという現場」に携わっていますので、経験豊富な人ほど安易には同意しないのです。
「ゴミ屋敷の片付け」という点においては、片付け業者こそが現場の最先端にいます。
同様の問い合わせは多いですが、仕事になるからと言って安易に飛びつくような片付け業者は、経験不足が露呈しているのも同じこと。
本当に知識と経験がある片付け業者は、高齢者の部屋片付けに関してとても慎重です。
プロとしての数々の事例があるでしょうから、この辺も踏まえて相談に乗ってくれる親身な片付け業者を探し出しましょう。
上記のように5つのポイントを述べましたが、部屋の仕上がりを喜んでもらうだけでなく、「部屋作りそのもの」から喜んでもらえたら、家族としても嬉しいですよね。
意見衝突を繰り返しながら、1つのものを完成させる・・・これは学生の部活や、現役世代にとっての仕事にとっては大切なことかも知れません。
しかしながら高齢者の部屋作りにとっては、全てが円満に行く努力をすべきです。
もっと言うと、高齢者の考え方や価値観はもはや変わりません。
生活スタイルも変わらないですし、固定観念だらけで柔軟性とは程遠いことでしょう。
そのため、サポートする家族が合わせて行くしか道はないのです。
良く言えば理解、悪く言えば妥協、結果的には同じことになります。
どうせ結果が同じなのであれば、余計な衝突は回避しましょう。
ほとんどの高齢者はかなり頑固になっていますので、1回でも衝突してしまうと関係修復が難しくなります。
部屋の仕上がりだけでなく向き合い方の段階から、親御さんに喜んでもらえるように、上記5つのポイントを紹介しました。
高齢者と言えど、性格や事情は人それぞれです。
どういう風にすれば心をつかめるか?・・・これは筆者よりご家族の方が詳しいはずです。
上記にあげた5つのポイントは、あくまで片付け業者としての経験を解説したもの。
家族にしか分からない要素を、この5つのポイントに加えて欲しいと思います。
もしそれができたら・・・部屋片付けの計画の段階から、親御さんは喜んでくれるはずですよ。
親が片付けられない!高齢者の部屋片付けサービス
【成功事例】実家の片付け
高齢者が捨てたがらない価値観と時代背景とは?
特殊清掃士が行うゴミ屋敷ハウスクリーニング
≪このコンテンツの筆者≫
筆者:平良 誠 (片付けられない.com 代表者)
【筆者が取得している資格】
納得してご依頼いただきたいので、無理な売り込みはいたしません。
まずは現場の状況を把握した上で、プロ目線で色々ご提案させていただきます。
お急ぎの方はフリーダイヤルよりお電話下さい。
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