
片付けられない症候群
ADHD:注意欠陥多動性障害 / ADD:注意欠陥障害
片付けられない・・・。では、何故片付けられないのか?単に掃除が苦手という人も多いとは思いますが、ひょっとしたら他に原因があるのかも知れません。
ADHDやADDという言葉を耳にしたことはあるでしょうか?
ADHD(Attention Deficit Hyperactivity Disorder):注意欠陥多動性障害
「集中力」・「活動性」「衝動性」・「多動性」などを自分自身でコントロールしにくい注意欠陥多動性障害のことで、原因はまだはっきり分かっていません。
おそらく前頭葉(脳)の機能不全が原因なのではないかと考えられていて、主には遺伝による先天性のADHD/ADDとなっています。ADHDは人口の5%程度いると言われ、従来は多動で注意力を保てない子供の問題であると考えられていました。
年齢に応じて多動性は落ち着きますが、注意力の欠如や集中力が保てないなど、大人のADHDがあることが近年分かってきました。
ADD(Attention Deficit Disorder):注意欠陥障害
ADHDから多動性(Hyperactivity)を除いたもので、行動や感情を表現しにくく活動量も少ないのが特徴です。多動性が無いので子供の頃は見逃されがちですが、近年ではADDとして注目されるようになりました。
ADHDとADDは一見正反対のように見えますが、根本的には同じ脳障害です。
実際にはADHD/ADD以外に、鬱病・自閉症・アスペルガー症候群などが原因のこともあり、複数の原因が混同して片付けられないケースもあるようです。これらは非常に似たような症状を持っているので、ADHD/ADDの解析が不完全である以上、一概にどれが原因と断定出来ないのが現状です。
幼少期からのADHD/ADDは成長するに従い改善されて行くこともありますが、全体の15〜20%は持続する傾向にあるようです。投薬によって症状が改善されることも多いそうですが、日本にはADHD/ADDの専門医が少ないという問題もあります。
ADHD/ADD、主な症状としてはこのような感じです。
1. 遅刻しやすい。
2. 忘れ物・失くし物をしやすい。
3. 部屋が片付かない。
4. ギリギリまで手がつかず、いつも一夜漬け。
5. 得意な事と苦手な事では、集中力や出来の差が激しい。
6. その時々の感情や好調・不調に波がある。
7. 段取りや効率を考えるのが苦手。
8. ポイントを絞るのが苦手で、あれもこれもになりやすい。
9. ちょうど良い加減が分からず、0か100かになりがち。
10. 言動がストレートすぎる。
11. 色々な所で寝落ちしてしまう。
12. 動き出しが悪いが、動き始めると止まらない。
13. 個性的・変わっているとよく言われる。
14. 納得のいかないことは出来ない。
15. 目の前のことだけに気をとられ、全体的な優先順位が付けられない。
・・・いかがでしょうか?
ADHD/ADDの人も、ADHD/ADDで無い人も、あると言えばある内容ばかりですよね?
ただ明らかに違うのは、この症状が出る「頻度」です。ADHD/ADDで無い人がたまにこういう時もあるというのに比べ、ADHD/ADDの人は常にこの症状が表れる傾向にあります。それが基本的な社会ルールであったりすると周りからは理解を得られませんし、自分自身でも駄目な人間だと思い始めてしまいます。こうなると日常に活気が見られず、精神的にも疲れ果て、マイナス思考で閉鎖的になりがちです。
ADHD/ADDは脳障害の1つです。決して人間的に駄目なわけでも、性格が悪いわけでもありません。まずこの現実を受け入れ、ポジティブに向き合っていくことが重要です。要するに考え方・やり方次第で、部屋が散らかりにくくすることは可能だということです。例えば郵便物やチラシが山のようになっている場合、玄関に専用のゴミ箱とハサミを設置します。玄関で不要な郵便物やチラシはその都度ゴミ箱に捨てれば、部屋に不用なものを持ち込まなくて良いのです。
何でもかんでも部屋に持ち込み、とりあえずテーブル等においてしまう。そして違うことに興味を持ち集中が移ってしまうので、とりあえず置かれたものはゴミの山になって行きます。
ADHD/ADDの傾向は色々あるかと思いますが、「片付けられない」という点だけに着目しますと15.が最も顕著に表れる症状だと思います。ADHD/ADDの人は片付ける意志はありますし、実際に片付けようともするのです。片付けの最中に興味が他のものに移りやすいので、色々と手をつけ結果として全然片付かない、もしくは余計にお部屋が散らかるというケースに陥ります。普通片付けをする際には、誰もが必要な物・捨てる物に分けると思います。
分けているうちに写真が出てきたりすると、片付けの集中力は写真管理の集中力に移ってしまいます。アルバムを買いに行ったり、昔を懐かしんで友人に電話してみたり・・・そうこうしている間に時間が過ぎて行き、意を決して片付けようと思ったのに全然片付いていない現実に滅入ってしまうのです。
また整理整頓に対する空間的発想が苦手なのと、捨てられない性格が原因の場合もあります。いずれ使うだろうから取っておく・・・これだと部屋に物が多すぎて片付きません。衝動的に買わない・思い切って捨てる。これが大事です。
判断を要しない所から片付けるというのも、片付いたという体感が得られるとても良い方法です。まずは試しに冷蔵庫から片付けてみましょう。
食品は賞味期限があるので、保存と処分の線引きが簡単で判断に迷わなくて済みます。
それに1つ綺麗に片付いたことによって自信が持てますし、他の所も片付けられるという前向きな気持ちになります。
私どもはこれまで何度も片付けられない人の部屋に伺いました。そこで悩んでいる内容や日常生活の在り方をお聞きし、私どもの経験も踏まえ色々な角度からご提案させていただきました。片付けられない人=ADHD/ADDということにはなりませんが、ADHD/ADDの人が片付けられず悩んでいるという事実を、私どもは軽く考えたりはしません。
また近隣の人たちに知られたくない、部屋に友達を招きたい、そんな気持ちにもお応えしたいと思っております。ルームクリーニングも合わせれば部屋は劇的に変わりますし、そうするとお客様の心の中も劇的に変わるんです。このような作業内容は、何よりもまず「信頼関係」が一番大事です。
最初は半信半疑でお電話されたお客様、作業完了後は涙ながらに喜んでくれることだって珍しくありません。皆、悩んでいるんです。それでいて、友人などには気軽に相談できる内容でも無いのです。もう独りで悩まないで下さい。
私どもに話して下さい。そして一緒に考えましょう。是非、気持ちの良い新生活を!


HOME